[かさり、という音がして振り返れば、見慣れない褐色の、色とりどりのチューリップを抱えた兎>>99が、こちらを見ていた。声をかける前にそそくさといってしまう彼の視線の先は、このバスケットだっただろうか。][雨脚が強まり、ぽつぽつと雨粒に濡れながら訪れたローゼンハイムの小屋は、暖かだった。]