[再会を喜ぶロー・シェンの率直な言葉に、脈がやけに早くなった。
もっと聞いていたいと望みながら、もういい、わかってる、と引き取ってしまう不器用さで、身体を起こす。
つい呻いてしまうほど、身体が重かった。
休みなく酷使し、ロー・シェンに負けず劣らずの満身創痍だからというのもあるだろう。
だが、一番の理由は、受肉する前の記憶を取り戻したせいだとわかっている。
立ち上がるのに、ロー・シェンの手を借りながら、ディークは苦笑した。]
俺が人でなくても、おまえは平気なんだな。
まるで、知ってたみたいだ。
[外見のせいで、とかく陰口に晒されてきたロー・シェンだから、あえて口にしなかったのかもしれない。
それでも、その変わらぬ態度が救いだった。]