[一瞬だけ少女の顔色が蒼褪めたけれど、男は見逃さなかっただろうか。]
……う、うっかり伝え忘れ、てた、らしいです……。
わたしの契約者、ちょっと、ドジなところが、あって……。
『ドジとは失礼だなー。
キミが願いを叶えることを迷わないようにする為に、言わないでおいたのに。
言ったもんね、一緒に願いを叶えようって!』
(そ、そっか……そっか……。
わたしのために、そうしてくれてたんだよね。)
[うさぬいの行動はいつも自分を思ってのことだ。
そう信じて疑わない少女は、へったくそなフォローを入れた。]