まあ、無理に話せとは言わねぇが。
ひとまずいったん宿屋に戻ろうや。
[このままだとお互い恥ずかしいしなという声は内にしまったまま、そう彼女を促そうとする。
エレオノーレのほうはともかく、自分のこの格好は普通の服のように脱いだりはできないことは、先ほど彼女を待っているあいだに確認済だったりする。
どうやら魔法を使っても、それは同様らしい(というより、そもそもこの衣装が魔法が使えるようになった原因の可能性もある)
それから思い出したようにぽん、と軽く手を打つと]
ほら、これやるから。
[そう言って彼女の手のひらに先ほど魔法で作ったキャンディを握らせる。
薄紙の色は見ていなかったけれど、とりあえずさっき食べた分の味は悪くなかったし、気持ちが落ち込んだ時には甘いものがいいだろうと考えながら。
それから、嫌がられなければひょい、と彼女を姫抱きに抱えて宿屋のほうへ戻ろうとする**]