こんなに賑やかでも、出てこないですね。でなきゃ、いい匂いに釣られてくれてもいいのに。[抱えた籠を揺らして、不安を誤魔化すように笑ってみる。直後、答えてくれたのは自分の腹の虫の方であった]!![いつぞやの、年始挨拶の時を思い出す。兄と並んでいたくなくて庭に逃げ、オヤツの匂いに戻るかどうするか迷っていた時に、この従兄と出会った。同じように聞かれて、返事をする前にお腹が正直な返事をしてくれたのだった*]