>>113 カナン
[私の一言で、相手は逆に困ったような顔をし。体面を保つために、とぱちりとウインクをする。男性にウインクされたことなんて過去かつて無かったので、少しどきり、とするけれど。
とくん。心が揺れた気もしたけれど、気のせいだろう。]
……そんなに言うのなら。
ありがとう。
[それはさも、所内で珈琲を受け取るときのような無機質さで。光る宝石のペンダントを手にする。詳しくはないけれど、高価なものだろうに――宝石商なのだから、このくらいは挨拶代わりなのだろうか。]
身につけても、良いのかしら。
[ペンダントなのだから身につけたほうが良いのだろう。こういった宝石をもらうのは本当に初めてだ。]