[ お礼はいらないというロー様はお優しい方だ。
思わずまたお礼を言いそうになって口をつぐむ。
それから、私の口から溢れた一つの問いは
私自身を苦しめるものとなる。
恐らくは、という前置きの後に告げられたのは
彼の恐ろしい予想。>>112
まさか、あの優しいクレメンス様が何故。
もしかして………"じんろう"……?
彼は私のその思考を読んだかのように話を続ける。
そして、突きつける。
クレメンス様を"信じる"か"信じない"か。 ]
ぁ………私…は……ただ…
この血の臭いが…オズワルド様のものかどうか…
確かめたく…て…
オズワルド様が……Nルームへ運ばれていったと…お聞きしたから…
………信じたく、なくて…
[ 明らかに動揺が見て取れるだろう。
……もし人狼の仕業だと分かったら、
一体私はどうしようと思ったのだろう。
仇でも取るつもりだったのだろうか。 ]