― 出陣前・野営地 ―[任務の穴掘りを終えて一息ついていたところ。リエヴルが訪ねてきた>>12] えっ、俺……ですか?[瞬槍の二つ名を持ち、騎士団でも名門に属する彼が、何故自分に会いに来たのだろう。疑問を浮かべながらもすぐに直立不動の体勢をとり、緊張の色が見える瞳でリエヴルを見上げた] あっ、はい。 何かご命令でしょうか。[力を抜いていいと言われたものの、意識をして力を抜くというのもなかなか難しい。それでも楽しげな表情と砕けた口調に、心の中は幾分か気が楽になった]