とはいえ、私は儀式を完遂するため、ある者と相まみえなければなりません。 ――貴方は、"花"はお持ちで?[腰に下げたオブジェに目はやったが、それは花とは思えぬ形のものだった。 仮に未知の植物なのだとしても、自身の持つ物と違うのだからハズレだ][得物はまだ、構えてはいない。 しかし杖という形で、右手に携えてはいる。 杖頭に宝石と装飾が入り、一見すれば術具のような、しかしそれにしては細く長い代物*]