― 旗艦ヴァンダーファルケ艦上 ―
[ 海の英雄は海に在ってこその英雄である ]
[ 男の今の心境を顕すとすれば、そんな言葉になるだろうか。
正直、政治向きには全く疎い軍人馬鹿と言っていい男にとって、首都での仕事は雑用係と言っても過言ではない程で、早く艦上へと戻りたいという渇望は目前の提督と同様…或いはそれ以上に強いものだった。
しかし、自身の欲求以上に、こうして潮風に身を曝すゲオルグの背を見る事が、男の胸に何より強い力を齎す。>>0:74 ]
政治家てのは、それが仕事なんでしょうが…ちったあ現場の苦労を考えろとは言いたくなりますね。
[ 心に届いた、ゲオルグのぼやき>>0:75に応じながら、苦笑を浮かべる。これを表で口にするのは兵の士気に関わる恐れがあったから、二人の間だけでのやりとりになるのは止む無しだ ]