人狼物語−薔薇の下国

381 四君子繚乱


雷華の族長 ガートルート

[一層冷え込む長い冬のある日。
どこから迷い込んだのか、雷華の地に一人の花精が現れた。

ちょうど、ガートルートが獣達を鎹沼のある湿地へ誘導している最中のこと。
獣の体温に惹かれたのか。弱り切ったその精は、獣の精気を、温度を、吸い上げていった。

雷華の地では、魔も神も獣も、死すべき者は死ぬ運命さだめ
だが次代の長として、見た以上は止めぬ訳にもいかず──しかし、声を掛ける前にその精は霞のように姿を消した。]

あ。おい────、

[引き留めようにも、最早その姿も形も失せて。仄かに残る、清々しい甘い香り。]

(116) 2015/10/03(Sat) 21:54:00

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