― 集会当日・シュビト中央広場 ―
[シメオンとの会話の合間にも、時折私兵達からの報告が男の元には伝えられている。巫女姫の出迎えにアレイゼル領主が兵を率いて向かった事もその報告の中には含まれていたか。
徐々に近付くのはまぎれもなく自然の齎すものではない嵐の気配]
私の考えかね?
[忌憚無き意見を、と、潜められた声に>>100男は、ゆるりと首を傾いだ]
かつて私は、外の世界を見る為にあの結界を超えようと試みてしくじった。
[返す言葉は、直接の答えとは程遠く聞こえたか。その視線は遥かな海の向こうを見透かすように]
その時に思い知った。あれは力をもって超えようとしてはならぬものだと。