― 回想・幼い頃 ―
[あの時二人を見つけられたのは、その少し前に連れて行った場所が近かったからだろう。
自分がもっと幼い頃に年上の子供たちから教えてもらった遊び場。
少し奥の方にあるから小さな子供たちだけで行くのは危険で、ごく自然に年上の子供が引率していく場所、となっていた。
だから、行く時は一緒にね、と念を押していたはずなのに、と。
そんな思いがあったから、ようやく二人を見つけるなり口を突いたのは]
オト、コンツェ!
なんで、二人だけでこっち来たの!
[普段声を荒げない自分にしては珍しい大声。
それに二人は驚いたかも知れないけれど、こちらはそれどころではなく]