[窓の向こうには、地上と天空の光景が広がっている。下を見れば白い雲がまるで波のように輝き、隙間からは緑の大地が、煌めく海が霞むように見えている。そこに暮らしている人間たちを思う。小さく、力無い、無数の人々。…───。目を上へと転じれば、限りない青の世界が広がっている。どこまでも透明な青の世界。翳りのひとつとしてない美しい空の向こう、さらに高く昇ったどこかに、神の国があるのだろうか。]