─ プラメージ王国野営地 ─
[対峙する相手は、もう槍を振るう力も残っていない様で。
ベリアンの肉を刺した槍を、今は土に刺して立つその様はけして倒れぬという意志の強さを垣間見せる。
ゼファーの戦士が一騎当千とは、大袈裟でもなんでもなく事実なのだと知らしめるものともなって]
…貴殿がもっと、大局を見れる者であったなら。
この首を渡すも、やぶさかではなかったでしょうが。
[>>111既に取り留めのない言を発する様、朦朧と視点も定まらぬ様子にミヒャエルの生が残り少ないと知れて。
語る声は既に彼に向けてではなく、独り言めいたそれに変わっていたが。
彼が零した、セルウィンという名前に、一度、瞬き]