[これで3対1。
数の不利のためかどうか、剣の男は取引を断念したようだ。
向けられた背に、ホッと力を抜く。
トラップについては全く気づかないまま。ジャンによってどれだけ助かったかは知らないまま]
[安堵した途端、吸血蔦に付けられた傷と、首の傷がズキズキと痛み出した。
思った以上に、緊張していたらしい]
ゴホッ……。
[せり上がる血を飲み下す。自分自身の血は酷く不味かった。
外したハンカチを、喉に巻き直す。治癒にはまだしばらくかかりそうだ。
血が足りない]
ジャンさんも……無事で良かったです。
[どこにいたのかも気になったが、それより]