まだまだぁ!
[アーノルドが踏鞴を踏んだところに、畳みかけるように相手の左肩から袈裟懸けに剣を振り下ろす。
傷を受けた相手の動きは明らかに鈍っており、身を捻って致命傷を避ける程度の動きしか出来ないようで。
振り下ろした剣は再び相手の身を裂いた。
両肩の傷は痛みと出血によりアーノルドを苛む。
アーノルドはどうにか剣を持ち上げながら、何事か詠唱を行おうとしていたようだったが、それよりも早く男の波打つ剣が閃いた。
男の左下へと流れた剣の切っ先が円を描き、左の真横まで持ち上がる]
はぁっ!
[気合一閃。
真一文字に薙いだ剣はアーノルドの胴を捉え。
彼は腹部から紅い飛沫を飛ばしながらその場に崩れ落ちて行く。
息つく間のない連撃が、魔導師団団長を下した瞬間だった]