[ただ、いつしかセルウィンの中で、ベリアンは出世のモデルケースを越えた憧憬の対象となっていった。
様々なゴシップの種となりながら、それを実力で跳ねのけて地位を手に入れた人物。
"そうなることもある"ではなく"そうなりたい"と思うようになっていたのだった。
そろそろ自身の身の振り方も、考えなければいけない年齢に差し掛かっていた]
[そんな密かな憧憬を抱いていたところで、同じ戦場に立つこととなったのだった。
彼への眼差しの意味を語る機会は恐らくないだろうが、行動でそれを示すことは出来るだろうか*]
― 回想・了 ―