ー酒場内・隅っこの席ー
ん?何か用でも……はっ、君は……!
[悲しみのオーラを放ちながら黄昏ていると、最後から肩ポンと共に声をかけられる
誰だろうかと思い振り返って返事はしたが、声にも悲しみが篭っていたかもしれない
そうだとしても青年には自覚がないし、すぐに声色が変わる訳だが
というのも、彼女の事は一度だけ魔物討伐中の時に見かけた事があって
その時見た戦闘に思わず見入っていた思い出があるのだ
その後自らは別の魔物に襲撃されて泣く泣く撤退したという事実には目を瞑りたい所
要は実力を羨ましく思っていた人物が目の前に来てちょっとビックリした、という話である]
い、いや…平和になったのはいいけど魔物退治出来なかったな〜、なんて……ははは…
[今までの不甲斐ない有様を思い出して泣きたくなってくるが、そこは男なのだからとグッと堪え笑って誤魔化す事に
女性の前で泣きたくないのだそうだ]