[自分に刃向かった政敵に対し、容赦することは一切なかった。武人として。そして、公爵家の当主として。生来の負けず嫌いを別としても、厳しい対処を取った。それ故に、爵位継承後ほどなくして、名実共に怖れられることとなる。トゥーレーヌの跡取りは、ただの若造ではない――――と。]