― 天の御船 ―[初めて間近で見る御船は、美しく、荘厳で、雄大だった。天の威光を体現したような船の姿は、近づくほどに存在感を増す。まさに天蓋覆うかのごとき御船の周りを生まれたばかりの天使たちが飛び交い歌い交わすさまは、神の国そのものの顕現を思わせた。大天使に伴われ、数多の天使たちに守られながら、天の子は船の中へ迎え入れられる。最初に通されたのは、大きな窓がある場所だった。]