― 第2エリア某所 ―
[人狼だと、見解が一致して思わず乾いたような苦笑いを零す。
だってそうだろう。一目で分かるほどには死体を見てきたということなのだから。
安静第一のカレルがいたことに眉を顰めたものの、済まないと、顔と仕草で謝られたら何も言うことは出来ず。>>70
きちんと把握しているのならば、文句はなかった。カレルが無理をするようなら、ちゃんと止めてよ?と真剣な目で見れば、内容は伝わらずとも、真剣さだけは伝わったろうか。]
……そう、ね。
明らかに人狼による殺害だし、
人狼が人狼を襲ったりしないものね。
[それは何気なくこぼれた言葉だった。
勿論学者ではない自分は、論文なんてものにはめっぽう弱く、研究事例>>0:327なんてものを知るはずもなく。
ただ、そう思っただけのことだった。
痛々しいセルウィンの遺体を観察し、そして、その頬を一つ撫でる。
だから、ローの方に視線は向かなかったけれど。]
明るい子……ね。
見ていて飽きなかったわ。
……弟がいたなら、こんな感じだったのかなって思ったくらい。
……彼はちゃんと人間、だったのね。
[セルウィンに対して、自分の思う人物像と、ローの思い描く人物像が異なっていることには気付かない。
そしてローの見解の方が、実際は正しいのだということにも。]