『 君に教えた好きな花の名前は嘘だよ
本当のことが知りたかったら
僕の部屋の荷物の中の白い小箱を開けてくれ
パスワードは、3.1.19.19.1.14.4.18.1
アルファベットで表記するとCassandra
――――――君の名前だから 』
……って。
僕が彼女に直接言えるようならそうするけど、
何せ、この船は今危険な状態だろう?
何があるかもわからないからねえ。
先のことはそうそう考えたくないけどさ…頼むよ。
[ 伝言の内容を確りと伝えたら、
白猫は果たして引き受けてくれただろうか。
箱の中身は一輪のカーネーション。
所謂プリザーブドフラワーに近い加工がされたそれは
半永久的に生花の形を留めておけるらしいと聞いていた。
僅かに青みがかった石竹色の
殆ど花屋にも出回ることの無い珍しくも美しい花だけれど
ロー・シェンの故郷の星では"どこにでも生える花"。>>2:20 ]