赤の他人を信じることをぬるいと仰る。
ではシスター。貴方が信頼に足ると仰る神父様は他人ではないのですか?
どうして、庇い立てなさるの?
高名な悪魔祓い? ええ、貴方が仰るならそうなのでしょう。
私は知りませんけれど。
よもやその名前だけで信頼出来るって仰ってるわけじゃないのですよね?
見てきたのですよね? ずっと側に居たのですよね?
赤の他人を信じる私たちを馬鹿にしながら、赤の他人を信頼できるって仰るのですもの。
根拠くらいあるんですよね?
私は知りませんけれど。
でも、私も知ってますよ。
そこの神父様じゃありませんけど、聖人と誉れの高い聖職者が、人道にも劣ることをされたこと。
ジムゾン神父様はそんな人じゃない? そうだといいのですけど…
なにしろ私は…知りませんから。
[挑発めいた言葉を吐きながらも、見下すわけでもなく、怒りに震えるわけでもなく。
にこりと笑いながら彼女を見つめる]