[小さくため息をつきながら。男は長い語りを続けた。]そんな俺の怠惰は、ついにお前の両親を殺してしまった。俺があいつを止めなければいけなかったのに、それをしなかった。その罪を背負いながら、この十年。何食わぬ顔でお前達と共に居続けた。[今まで堰止めていたものが流れ出るように、次々と言葉が溢れてくる。]両親を殺した者が、お前の仇だというのなら。紛れもなく、俺もお前の仇なのだろ。