[昔、弟が酷く体調を崩したことがあった。ぐったりとしたペーターが今にも死んでしまうのではないかと気が気ではなかった。
あの時の様に、向こう側に連れていかれそうになってしまったら…。
憤然とした声に、みにぺた君を抱いて視線を落とす]
………大人しく寝ているかと。
うん、ちゃんと言いつけを守ってくるのも知ってる。
[その声は心配げで穏やかながらも、見守る者の頑なさを宿していた]
夜更けに起して、ごめん。
うぅ、赤ちゃんの頃は毎日添い寝してあげたのに、お兄ちゃん寂しいー。
[手払いによよーと目に手を当てて、涙を拭う演技をして。
みにぺた君はここねーと適当な場所に座らせると、ベッドの方を一瞥して部屋を出ていた。ゲルトから聞いたのは軽い風邪の症状ということで、ゆっくりと休めば、治るだろうと思って]