人狼物語−薔薇の下国

541 グラムワーグ・サーガ 5 〜呪歌、今まさに絶えんとする時


帝国将軍 レオンハルト

[壁から身を起こせば、アーノルドも構え直したところで。
その場から動かないところを見れば、また詠唱を行っているようだった]

そう何度もやらせて堪るかよ。

[そう言って即座に引き抜くのはサーコートの下の短弓。
逆手に剣を持ち、矢を番えて。
弦を引き切らずに、速射の形でアーノルド目掛けて矢をいくつか射た。
それに対してアーノルドは身を揺らし、直撃を避けている。
詠唱は止めざるを得なかったようで、男に対しての追撃は無かった。
代わりに男の方が矢を射ながら距離を詰め、左手に短弓を持ったまま剣を逆手で持った状態で右下から斬り上げる。
切っ先は届かず掠めるのみとなったが、振り上げた勢いを利用して、剣を順手に持ち替えた。
そのまま同じ軌道で振り下ろしながら一歩踏み込む。
今度は相手の剣に当たる衝撃と共に、肉を切る手応えを得た。
振り下ろされる剣の速度に耐えられず、受け流し損ねたよう。
アーノルドの右肩に深く紅い筋が入っていた。
波打つ剣による傷口は幾度も斬られたような痕となるため、傷の治りは遅くなる。
魔法で治癒を施すにしても、通常よりも治りにくくなることだろう]

(114) 2020/11/14(Sat) 02:56:05

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