人狼物語−薔薇の下国

283 少人数で人狼BBS人狼騒動RP村3 ― 白銀の村 ―


パン屋 オットー

―宿・談話室―

 [誰にも見られないように、コップ一杯の水を用意して飲み干した。飲んだ水は生き物のように体内を巡り、渇きを潤す。そして――

 ――潤いを上書きするように、嘲嗤うように、潤いが“渇”きに喰い荒らされていった。]

 ――ああ、もう限界か。

 [心の中で呟くと、それに呼応するように内なる獣が目を覚ます。時々目にする赤色の月のような眼光が煌めきを増して、凍てつく視線が鎖状となって、己の中で交錯する。

 ――“声”が、聞こえた。「生き続けて欲しい」と。

 かつてかけられた、願いという名の呪いは瞬く間に身体を満たす。渇けど渇けど潤す意思は芽生えずに、しかし、限界に達すれば彼女の願いが意思として、己に宿る。

 ――我ながら随分と遅い目覚めだ。

 と、やはり他人事のように考えた。]

(113) 2014/12/17(Wed) 16:19:55

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