[六対の翼を棚引かせながら、全速力で丘に向かう。
その身体に纏う霧など意に介さぬとばかり。
だが。
霧の効果をあまりにも軽視し過ぎていたことは、ジークムントに取っては大きな誤算だったと言えよう。
魔力を持つ霧を十分に吸った上で、彼は丘に到着した。
最初に目に入ったのは、普段の天使長の風格はどこへやら、か弱き少女にすら見える、シルキーの姿(>>103)。
その手を引いて霧から逃れようとする、オクタヴィア(>>111)。
そのすぐ側に、柔らかに降り立ち。]
大丈夫か二人共!
助けに来た、私の手を掴め!
[可能であれば、シルキーとオクタヴィアの手を取り、全速力で宮廷へと向かう。
今のところは、ジークムントにも異常はなさそうだ]