カメラさんの前では言えませんでしたが……。
昔、ある大雨の夜。
山の中で迷い込んで、高熱を出して倒れていたらしい僕をせおって、ふもとの病院に預けてくれた「兄さん」。
「弟が熱を出してしまったんです 助けてください」とだけ言い残して、去ってしまったらしい「兄さん」。
あなたが本当に「兄さん」なのか、僕に確かめるすべはありません。
僕が知っているのは、あなたによって僕の命が救われたってことだけです。
僕は、こんなに丈夫になりました!
あの時、あなたが助けてくれたお陰です。
僕は元気です。
それを直接伝えたいので、僕はこれからも兄さんを捜し続けるつもりです。