[気配を頼りに月明かりすらない道を行く。知らぬ間に肩で息をしている。思考のはっきりとしない頭を幾度か振り、何かを考えろと自分に命令する。幼い頃と変わらぬ風景。よく、この辺りを駆け回っていた。一緒によく遊んでいた男の子の名前は何といったか。確か犬のような名前だった気がするが。]