― 回想 ―
[竜の卵との顔合わせは、学校生活の中でも大きな転機の一つだ。
ごく稀に精霊師学科の生徒が縁を結んで転科してくることもあり、そのような時はクラスを越えて噂が聞こえてきたりもする。
その稀なケース>>85が発生したのは、アイリと卵の頃のココンが出会ってから少し後のことだった]
精霊師から騎竜師に、か……。
[両方をこなせる人はまず居ないと言うから、その転向はきっと大変なことなのだろう。
初めから騎竜師を志した自分でも、卵の世話はわからないことや慌てることばかりなのだから。
だからその子が困っていることがあれば何かしら手を貸そう、なんて密かに思ったりもしていたのだった*]