[幸い、体裁を保つ当てはあった。 次男のセルウィンは健康体で生まれつき、運動能力も申し分がなかった。 彼が兵役に加わり十分な実績を残せば、アルニムの家に瑕疵があるという噂は打ち消せる。 その目論見のために、武器の扱いなどを教える家庭教師が雇われ、セルウィンに独自の教育が施された。 そうして鍛錬を積む日々の中で知ったのが、ベリアンの名だった]