…………。[見れば見るほど、母に取り上げられた時の面影がないきれいなうさぬい。 全体的な薄汚れも、お腹に溢してしまったジュースのシミも、綿が出た頭を不器用な手つきで修繕した跡もない。 契約者として転生したせいなのだろうか。](……ちょっと寂しいかもね。)『ん、どうしたの詩奈?』 ……なんでもないよ。[首を横に振り、頬を掴んでいた手をぱっと放し、館へと視線を移した。]