[それから立ち上がって、フィオンを見遣り] フィオン、お前! 俺を庇うなんて……っ[守りたかったフィオンに、身を挺して庇われた瞬間の衝撃と。何も出来なかった絶望に近いような無力感と。止血する手から零れる生温かな赤い命を感じながら、彼女を失うかもしれないと、冷たい死の予感が胸に重くのしかかり、抉られた左肩などとは比べ物にならないくらい、心臓の方が、ぎりぎりと痛んだの>>5:4を思い出せば]