人狼物語−薔薇の下国

489 グラムワーグ・サーガ4


空賊殿下 ダーフィト

[排出水蒸気を浮力の助けとして、カルカリアス号は数年ぶりにその巨体を持ち上げる。

まずは左右に断崖の迫るファレーズ飛行場を慎重に抜けたところで歓声があがった。
「オレたちだってやればできる」ことの確認だろうが、こうした手応えは大切だ。

開けた空間に出るとカルカリアス号は高度を上げてゆく。
光線対策リフレクター塗装の船体は地上に落ちる影を打ち消した。]


  さすが弩級戦艦、安定度が違う。


[ガレオン船では風の影響を受け過ぎる強風域を超え、雪嶺を下に見下ろす。
ダーフィトは艦橋に立ち、煤でレンズを焦がした双眼鏡を天頂に向けた。]

(112) 2017/11/11(Sat) 14:43:01

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