……仕方ないなぁ……後ろまで連れてくから、ほら、乗れ。
[軽い口調で言いつつ、鋼糸を手に巻き付けて白狼に変化する。
戦うには覚束ないが、移動だけならこれが一番早い]
あー、すぐに戻るからだいじょーぶ。
四の五の言わない、お前になんかあったら、俺殺される。
[有無を言わさぬ口調で言って、背に乗せる。
先の対峙で獅子の血に触れた身には、僅かながらもその気が残り。
少なからず、魔女の干渉を退けるやもしれないが──例によって、そこらは無自覚。
ともあれ、リュカを後ろに下げた後、白狼は再び、前線へと駆けてゆく。**]