[「完全に狼となった人狼も、息絶えれば後は、普通の躯の処分と同じでいい。」ピストルと一緒に入ってた、会うことのなかったパパの、小さなメモに書いてあった。ならば、シーツでくるみ、雪が融けたら葬ればいい。大人の男は足の不自由なシモンと、隻腕のディーター。躯の処理の手伝いはさほど見込めない。あとは、オットーとアルビン。ジムゾンも騒ぎを聞きつけて談話室に来ていただろうか。人狼を恐れて誰も手伝わなかったとしても、粛々と処理を進めたであろう。]