――しかし、何故そのようなことを気にする? 己の身ではなく、世界への影響――などと。[今まさに凍えんとする身で、気にするようなことではなかろう、と。 両足を張ってたち、こちらを薄目に睨む少女を見下ろす] 正義感か、或いは打算か―― いずれにせよ、小賢しき思考など無用よ。[氷華は少女の首元向け、右手を伸ばす。 少女の背後に当たる位置には、背丈を優に超える高さの樹氷。 それへ向け押し付けるように前進すると同時、風の唸る音と共に、視界を閉ざすほどの猛吹雪が二人の周囲を包んだ*]