[ 信じて留まった足、振りかざされる爪。
躱そうと床を蹴り逃れるその右肩から、赤い血が飛び。>>96
はらり、舞った"太陽"と伴に、床へと落ちる。
息を呑んだ。
痛みを堪える顔が見えれば、こちらも耐えるように、ぐっと眉間に力を入れる。
けれど。
くるり、裏返った刀。>>97
大丈夫という声が届いたならば。
再度、地を蹴り、駆けた。
刃先が、切り上がるのを、視界の端で確認しながら。
避けて後退してくるゲオルグの頬を、
ナイフを持ったまま、まるで殴りつけるように、
横一線に刃先を振れば。
避け、左へと跳躍されて、>>100
対角の位置取りは崩れてしまっただろう。 ]