[ カマキリを抱いて泣いたその手を。
自分のエゴのために、さらに赤に染めて欲しいとは思わない。>>96
その手を もう 使わせたくなかった。
"ほんとう" は、止めるべきだったのだ。
人を殺した罰を、喰らった罪を。
詰られて、罵られて、誹られて、逝きたいのか。
それなら、それで…………構わない。
許されることはないのだと、死してなお、解放されることもなく業を背負い続けることを望んだとしても……。
それでも。
貴方の心を、護りたいと思うのは、
最期に抱きしめてあげたいと思うのは。
やはり私のエゴだった。 ]*