― 南島戦場付近 ―
[連行される間、二人の山の民は口を開く事なく。
連れていかれた先で謝罪>>89を受けると、ようやく、息を吐いた]
『ルディに、騎士団の様子を見とけ、って言われたから』
[促されるままに座り、問いに答えたのは鳥使いのシルワの方。
族長の長子の目付けのような役割を与えられていた鳥使いは、外への警戒心も比較的、薄い]
『……ええと、あんた、解放軍の盟主さん……で、いいんだよな。
巻き込むつもりはなくても、結果的に色々巻き込まれてるよ、おれら。
ルディは、今度の事を切欠に、一族を外に向かわせる、って意気上げてんだから』
[問いかけ>>90からの推察を確かめるような言葉を投げた後、一族の状況を端的に説明して]
『具体的にどうするかは、まだ決めてないけど。
とりあえず、あんたらと敵対はするな、って方針にはなってる』
[ぼそり、と付け加えた声には、にも関わらず追い回された事への不満が少なからず滲んでいた。*]