――…ッ、それはもっと早く言え!私だけならばともかく、騎士団の誇りに泥を塗るような事があったら…ああぁ、もう…!…領主達の前では間違っていなかっただろうな…。[まだ隊長職に就いて余裕のない時期だったとはいえ、先方に対して非礼であろう。「だって余裕なさそうだったし。隊長が動揺してるとこなんぞ他に見せられんだろ。」などとのたまうレオンハルトを余所に机に突っ伏して一頻り唸る。そうした姿は隊員達には見せられない。苦難を共にした盾仲間が知る女の姿。それ以降、間違う事はなかっただろう。*]