[呆気に取られた様子、何を言われたかも分かっていないようだった。自覚は無いのだろうか、彼の人生は“フランツ・アルトナー”ではなく“アルトナー村長の息子”のものとなってしまっていることに。本来もっと喋りが上手く、優しくて、言葉をよく知っている大人が言ってあげるべきことだ。自分が言ったのは失敗だったか。一応広間に戻って置いてきたことを伝えるべきか、しかしさっきのことは言えないな…そう考えながら階段を下っていった**]