― 『神魔の領域』・外周の森 ―[感じた動くもののの気配に意識を張りつめさせていたから、その存在に気付くのは比較的早かった] ……ん……。[微かに聞こえた声>>98と、視線。す、と視線を流した先に微かに見えたのは、構えられた杖の先] ……誰か、いるのか。[投げかけるのは、低い問いかけ。煌き帯びた紫羅欄花は軍服の胸ポケットに刺すように押し込んで、左の腰に佩いた二刀の内の短い方――『龍爪』の柄に、左手をかけた。**]