……天獄 …の 泉
[それは――いやだ。という想いが先行した
やだやだと言わなかったのは、先ほどの頑張りが続いたから。いやなところだ。だって、あそこに行って先輩は変わってしまった。微笑むのにメレディスを見ない。慈愛を浮かべない。ただ一人、あのおぞましい悪魔の為にだけ笑いかけている。
ああは、なりたくない。
此方を見なくなったまっくろ悪魔から、離れるように。籠の中を下がる、じゃらりじゃらり枷が鳴った。白い羽根で身体を護るように覆って。それでそれで、やっぱり噛み付こうと思った。
手で叩くより、足でけるより、噛み付くのが一番いい]