[ゲルトと二人並んで歩き出す>>83]
あ、でもさ、でもさ
[なんだよー、と言われれば少し慌てたように手をばたばたさせて]
こないだ、宿の部屋のさ、椅子ががたがたするってレジーナさん言ってたじゃない?
あれ直したついでに、背もたれのとこにちょっとした模様彫ってみたのね。
[思いついたらやってみたくて、やった後で怒られたらどうしよう…と暗い顔でレジーナに打ち明けたのだが、その反応は予想外に良かった。]
そしたらさー、意外と喜んでくれてさー
ワイン一本飲んでいいよって言われてるんだよね。
[どーよ、とばかりに胸を張る。]
ねぇ、また飲もうよ。一本じゃたりないかもだけど。
[痛い目にあったのも既に彼方。うきうきとゲルトを誘ってみた。
ちなみに、ゲルトを無残な姿にしたのはヨアヒムだったが、やはりそれも覚えていない。素面だったヤコブは目撃していたかもしれないが。]