魔法は、奇跡だという人がいる
魔法は、万能だと思う人もいる
けれど たくさんの呪文を知っていても
どれだけすばらしい杖を手にしていても
どんなに難しい魔法薬が調合できても
想いを伝えるのは 僕の唇から漏れ出る言の葉
抱きしめるのは 杖を持たない僕の両腕
そう知ったのはいつだっただろう
ずっと、孤独な心に魔法の光が差し込む瞬間を待っていた
けれどそうじゃなかった
奇跡でも魔法でもなかった
僕は、自分の役割を知ったんだ
だから僕は杖をしまって 大切なものは両手でしっかり抱きしめよう
好きな人には自分の口から想いを伝えよう
それが僕にしか出来ない
たった一つのすばらしい魔法なのだから