もし、地上に戻れたのなら、お前を抱きしめたいとずっと思っていた。
ブランもルージュも関係なく、お前の味方だと。
そう伝えたかった。
一人にして、約束を守れなくて、済まない。
約束を反故した身だが、
お前が許す限り傍に居たいし共に歩きたい。
誰よりもお前が大切なんだ――……
[彼と関わったあの日から、ずっと彼は自分の光で安らぎであった。
既に彼の体に回した腕に力はなく、拘束力はない。
肩口に自身の額を押し当て、身の内から溢れ出る言葉を
飾ることなく口にする。彼が動いたのなら、それを止めることはせず、見守るだろう。]