負傷兵 シモン

［ニコラスの慟哭に>>12、ただ立ち尽くす事しかできなかった。泣き叫ぶ彼にただ、憐れみの視線を送る事しかできない。

　人が集まりだしたところで、奴は泣くのを切り上げて、この島が孤立したことを皆に知らせた>>49
　急に土下座しだした>>50ので驚いたが、すぐにパン屋>>51や羊飼い>>59がフォローに入り、議事録の件>>60も共有されて、あっという間にゲルトの葬儀の段取り>>91に話が進んでいた。

　そんな時か、神父が息を切らせて駆け込んできたのは>>107
　呆然と立ち尽くし、しばし言葉を失っていた様だった。
　
　――ああ、わかる。わかるとも。
　慟哭するニコラスも、呆然とする神父も、
　"遺された者"っていうのは辛いよな。

　友人の死を悼む彼ら二人の姿に、
　これまで数多の村で見てきた悲劇を、
　そしてかつての自分が辿った道を重ねた。］